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[ノートパソコンレビュー] ビクター InterLink XP7210 はてなブックマーク - [ノートパソコンレビュー] ビクター InterLink XP7210

久々の更新となる今回は、ビクターが 2002年に発売したミニノートPC InterLink XP7210 を 2008年8月に発売された Lenovo の ThinkPad X200 と比較しながらレビューしていく。


InterLink XP7210 と Lenovo X200

InterLink XP7210 (以降 XP7210) は ビクター初の Windows XP 搭載ノートPC 。以前は Windows Mobile用の端末であった InterLink ブランドを用いた意欲作だ。 1kgを切る A5サイズのコンパクトなボディで携帯性に優れたミニノートに仕上がっている。

一方の ThinkPad X200 (以降 X200) は 2008年発売の Lenovo ThinkPad シリーズのエントリーモデル。12.1インチの液晶を持ったコンパクトな B5サイズのノートだ。

主なスペックは以下の通り。

カテゴリ XP7210 X200
OS Windows XP Professional Windows Vista SP1
(エディションによりWindows XP へのダウングレード可)
CPU Pentium III 800MHz (L2キャッシュ 512KB) Core 2 Duo P8600 2.4GHz (L2キャッシュ 3MB)
メモリー 256MB (最大 384MB) 2GB (最大 4GB)
HDD 30GB 160GB
グラフィック SiS630ST (16MB) モバイル インテル X4500HD (358MB)
インターフェイス VGA出力、モジュラージャック、USB(1.1)x2、IEEE1391x1、LAN(10BASE-T/100BASE-TX)、マイク入力、ヘッドフォン、PCカードスロットTYPE-II、SDカードスロット VGA出力、USB(2.0)x2、LAN(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)、マイク入力、ヘッドフォン、5in1カードリーダー
(XP7210には下位モデルにXP3210が存在する。また、X200は renovoオンラインでカスタマイズオーダーが可能)


XP7210のボディはマグネシウム合金で形成され、高級感と耐久性を併せ持つ。


表面の傷に年季も感じる。

一方の X200 は黒で統一されたシンプルのデザインでどこか物足りなさを感じる。


できれば ThinkPad のロゴのみにしてほしい。


XP7210の大きな特徴とも言えるのが、このボディコンパクトさだ。最大解像度 1024x600のディスプレイも最近流行の eeePC に代表されるいわゆるネットブックのさきがけともいえる。

大きさの比較
12.1インチディスプレイの X200 と比較するとその小ささをより実感できる。


下から X200、XP7210、iPhone(初代)、ポケットステーション(スケルトン)


XP7210の入力デバイスには IBM ThinkPad と同型の106キーボード、トラックポイントをOEM供給によって搭載している。小さいながらも実績のある IBM ThinkPad のキーボードということもあり、快適なタイプが可能だ。


小さいながらもタイピングは比較的快適だ。

一方の X200 も同様の ThinkPad キーボードとトラックポイントを持つ。


XP7210同様 ThinkPadタイプのキーボードとトラックポイントを装備

XP7210よりもボディが大きい分キーピッチには余裕があるが、手狭な机の上などでは場所を取ってしまうデメリットも存在する。


狭い机で使用する場合、まずは机を片付けなければならない。

ちなみにこの X200 のキーボードには防水機構が仕組まれており、万が一水をこぼしてしまっても排水口から流れ出る仕組みになっている。
一方の XP7210 は、利用時に水やコーヒーなどの摂取を控えることで防水処理を実現している。


XP7200のバッテリーは液漏れを伴う破損で付属していないが、電源ケーブルを使用することでどこでも使うことができ、軽量化にも貢献している。また、電源ケーブルを外せば瞬時に電源を切ることができ、急いでいる時には便利だ。

X200 は 4セル、6セル、9セルの 3種類のバッテリーが用意されており、購入時に選択することが迫られる。一番小さい 4セルのバッテリーで約 3時間の動作が可能だが少々心もとなく、重量も 1200gと XP7210 と比較すると少々重たく感じる。さらに最大の 9セルバッテリーでは 1.6kg と重量が増加し、8~9時間と飛行機などの長距離移動や出張など限られた場面でしか最後まで使い切ることができないほどの動作時間となり、少々過剰に感じる。

なお XP7210は無線LAN機能を持たないが、PCカードスロットを持っているため拡張カードを挿すことで好みの無線LANカードを使うことができるので柔軟性が高い。


PCカードで無線LANも利用可能。


XP7210の生産、サポートがすでに終了しているが、オークションや中古PCショップなどで入手が可能だ。一方の X200 は Lenovo のネットショップや各量販店で購入できる。入手は容易だが、XP7210と比べると希少価値が低いのが残念だ。

Amazonでも購入可能だ。

このように、コンパクトなボディと優れた性能を併せ持った XP7210 は、ビジネスシーンから日常生活まで幅広く活用できる。ミニノートの購入を検討しているユーザーは、この XP7210 を候補に挙げてみるとよいだろう。


(なお、マジレスはお控えいただけますようお願いいたします。)