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ThinkPad X200 を SSD + メモリー8GB 化した はてなブックマーク - ThinkPad X200 を SSD + メモリー8GB 化した

ThinkPad X200 を購入して早 2年、後継の X201 の発売にもめげずに外での開発マシンとして活用しています。というか、いまや外で開発している方が多いため、事実上 X200 がメインマシンとなりつつあります。

主な用途は Web 開発なのですが、Rails の開発の際は VMWare Player 上で Linux を動かしてそこでテストやデバッグなどを行ったり、PhotoShop や Illustrator などで素材をいじったり、FlexBuilder で Multtiple の開発をしたりといった感じで使っていると、さすがに動作が重くなったり、再起動明けに落ち着くまで待たされたりといったことが多くなってきました。

とはいえ、X201(s) へ乗り換えても、そこまで大きく変わらないし何よりお高い・・・
それにもう年末だ(った)し、というわけで思い切って以下のようなアップグレードを行うことにしました。

・メモリーを 3GB から 8GB に増設
・ハードディスクを SSD に換装
・OS を Windows XP (32ビット) から Windows 7 (64ビット) に変更(クリーンインストール)

ちなみに、X200 の公称最大メモリー容量は 4GB なのですが、ハード的には(チップセットは) 8GB まで対応しているようで、いくつかのブログで問題なく動作したというレポートが書かれていたので、ちょっとチャレンジ気味に実施してみることにしました。

用意したのは DDR3 PC-8500 (メーカー失念) の 4GB x 2枚です。結果から言えば、問題なく認識しました。


これでどう嬉しくなるのか


・ハードディスクを SSD に換装

簡単に言うと:作業が快適になります。

ハードディスクは OS やアプリケーション、作成したドキュメントといったさまざまなファイル(データ)を記録しておく場所。そして、SSD は Solid State Disk の略で、ものすごく簡単に言えばハードディスクより読み書きが高速になったディスクです。特に OS やアプリケーションの起動は数倍~数十倍高速化することができます。さらに HDD のように物理的に動作する機構がないため、騒音もなく物理的な衝撃にも強いといったメリットもあります。
(ちなみにランダムアクセスに弱い、書き込み上限などといったデメリットもあります。)


・メモリーを 3GB から 8GB に増設

簡単に言うと:作業が快適になります。

メモリー(正確にはメインメモリー)は起動中の OS やアプリケーションのデータなどを一時的に記憶しておくための場所です。、CPU がメモリーから必要なデータを取り出し、計算を行ったうえでメモリーに戻す、という流れを繰り返すことによって PC の処理が行われていきます。メモリー上のデータは PC の電源を落とすと消えてしまいますが、読み書きの速度はハードディスクよりはるかに高速です。ですので基本的には PC の動作に必要なデータはまずハードディスクからメモリー上に置かれ、さらにそこから CPU が読み込んで処理を行っているのです。

ちなみに、メモリーに置ききれなくなったデータはハードディスク上に一時的に置かれてしまうため、その際の読み書きが遅くなってしまいます。(PCの動作が重くなる原因の 1つがこれ。)メモリーが増えれば その分ハードディスクに置かれるデータが減り、高速に動作させることが出来るようになるのです。


・OS を Windows XP (32ビット) から Windows 7 (64ビット) に変更

簡単に言うと:メモリーを 8GB にするのに必要です。

これは最新の Windows になったことよりも、32ビットOS から 64ビットOS に変えたことに意味があります。
両者の違いは、データを 32ビットで扱うか 64ビットで扱うかの違いなのですが、32ビットは 2の32乗 = 4,294,967,296 = 4GB になります。
これはどういうことがというと、4GBを越えてしまうデータを扱うことができない・・・わけではないのですが、少なくともメモリーに関しては 4GBまでしか扱えないことになります。

もう少し詳しく説明すると、メモリー上のデータにはアドレスと呼ばれる一意の番号が割り振られていて、どのアドレスにどのデータが入っているかを管理しています。このアドレスが 4GB までしか扱えないため、これを越えるメモリーが管理できないということになります。 (実際には、ビデオ用のメモリーも管理しているため、3GBが上限になります。)
これが 64ビット まで扱えるようになると、理論上 2の64乗=18,446,744,073,709,551,616=16EB(エクサバイト/16EB=16384テラバイト) までのメモリーを使えることができるようになります。

というわけで 3GB 以上のメモリーを使うためには 64ビット OS に乗り換える必要があったので、最新版である Windows 7 を選んだわけです。
# ちなみに僕は Windows 使いです。TepaEditor が使えなくなるからね ;)


おいくら万円?

それぞれの価格ですが

SSD:約 16,000円
メモリ:約 8,000円
OS:約 14,000円(Professional の DPS版)

といったところです。(2010年12月の相場)

4万近くかかりましたが、当然ながら買い替えに比べたらだいぶ安上がりです。

買った後にやったこと

とりあえず HDD の交換やメモリーの増設は以下のリンクで。

ThinkPad X200のハードディスク交換方法
http://thinkpad244.blog48.fc2.com/blog-entry-5.html

メモリー
http://d.hatena.ne.jp/matu_tak/20100326/1269581021


環境は XP 時代のものを引継がずに、1から入れなおしたので環境設定も必要になってきます。

・Lenovo System Update 4 のインストール

x200用のドライバーやユーティリティーなどを導入するのに、別でインストールはめんどくさいのでシステムアップデート経由で行いました。

http://www-06.ibm.com/jp/domino04/pc/support/Sylphd02.nsf/jtechinfo/TVSU-UPDATE

ハードディスクのプロテクション(振動や落下を検知してハードディスクの動作を停止させる機能)なんかはいらないので外しました。


・RamDisk の作成

SSD は書き込みを繰り返すと内部の素子が劣化してデータが記憶できなくなるため(=製品寿命)、書き込みをなるべく減らしたほうがよいといわれています。
なので、一時ファイルなど消えてもいいデータは RamDisk(メモリーの一部を仮想的なハードディスクとして扱うもの)を作成して、そこに記録するようにしました。

Windows 7 x64でRAM Diskを使う
http://projectzero-swb.blogspot.com/2009/06/windows-7-x64ram-disk.html


あとはもろもろ使用するソフトのインストールなどを行って環境整備が完了。だいぶ快適になりました。

買ってからしばらく経ったPC に不満を感じるようになった方は、買い替えの前にこうしたアップグレードを検討してみてはいかがでしょうか。


であ、また。

[ノートパソコンレビュー] ビクター InterLink XP7210 はてなブックマーク - [ノートパソコンレビュー] ビクター InterLink XP7210

久々の更新となる今回は、ビクターが 2002年に発売したミニノートPC InterLink XP7210 を 2008年8月に発売された Lenovo の ThinkPad X200 と比較しながらレビューしていく。


InterLink XP7210 と Lenovo X200

InterLink XP7210 (以降 XP7210) は ビクター初の Windows XP 搭載ノートPC 。以前は Windows Mobile用の端末であった InterLink ブランドを用いた意欲作だ。 1kgを切る A5サイズのコンパクトなボディで携帯性に優れたミニノートに仕上がっている。

一方の ThinkPad X200 (以降 X200) は 2008年発売の Lenovo ThinkPad シリーズのエントリーモデル。12.1インチの液晶を持ったコンパクトな B5サイズのノートだ。

主なスペックは以下の通り。

カテゴリ XP7210 X200
OS Windows XP Professional Windows Vista SP1
(エディションによりWindows XP へのダウングレード可)
CPU Pentium III 800MHz (L2キャッシュ 512KB) Core 2 Duo P8600 2.4GHz (L2キャッシュ 3MB)
メモリー 256MB (最大 384MB) 2GB (最大 4GB)
HDD 30GB 160GB
グラフィック SiS630ST (16MB) モバイル インテル X4500HD (358MB)
インターフェイス VGA出力、モジュラージャック、USB(1.1)x2、IEEE1391x1、LAN(10BASE-T/100BASE-TX)、マイク入力、ヘッドフォン、PCカードスロットTYPE-II、SDカードスロット VGA出力、USB(2.0)x2、LAN(10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T)、マイク入力、ヘッドフォン、5in1カードリーダー
(XP7210には下位モデルにXP3210が存在する。また、X200は renovoオンラインでカスタマイズオーダーが可能)


XP7210のボディはマグネシウム合金で形成され、高級感と耐久性を併せ持つ。


表面の傷に年季も感じる。

一方の X200 は黒で統一されたシンプルのデザインでどこか物足りなさを感じる。


できれば ThinkPad のロゴのみにしてほしい。


XP7210の大きな特徴とも言えるのが、このボディコンパクトさだ。最大解像度 1024x600のディスプレイも最近流行の eeePC に代表されるいわゆるネットブックのさきがけともいえる。

大きさの比較
12.1インチディスプレイの X200 と比較するとその小ささをより実感できる。


下から X200、XP7210、iPhone(初代)、ポケットステーション(スケルトン)


XP7210の入力デバイスには IBM ThinkPad と同型の106キーボード、トラックポイントをOEM供給によって搭載している。小さいながらも実績のある IBM ThinkPad のキーボードということもあり、快適なタイプが可能だ。


小さいながらもタイピングは比較的快適だ。

一方の X200 も同様の ThinkPad キーボードとトラックポイントを持つ。


XP7210同様 ThinkPadタイプのキーボードとトラックポイントを装備

XP7210よりもボディが大きい分キーピッチには余裕があるが、手狭な机の上などでは場所を取ってしまうデメリットも存在する。


狭い机で使用する場合、まずは机を片付けなければならない。

ちなみにこの X200 のキーボードには防水機構が仕組まれており、万が一水をこぼしてしまっても排水口から流れ出る仕組みになっている。
一方の XP7210 は、利用時に水やコーヒーなどの摂取を控えることで防水処理を実現している。


XP7200のバッテリーは液漏れを伴う破損で付属していないが、電源ケーブルを使用することでどこでも使うことができ、軽量化にも貢献している。また、電源ケーブルを外せば瞬時に電源を切ることができ、急いでいる時には便利だ。

X200 は 4セル、6セル、9セルの 3種類のバッテリーが用意されており、購入時に選択することが迫られる。一番小さい 4セルのバッテリーで約 3時間の動作が可能だが少々心もとなく、重量も 1200gと XP7210 と比較すると少々重たく感じる。さらに最大の 9セルバッテリーでは 1.6kg と重量が増加し、8~9時間と飛行機などの長距離移動や出張など限られた場面でしか最後まで使い切ることができないほどの動作時間となり、少々過剰に感じる。

なお XP7210は無線LAN機能を持たないが、PCカードスロットを持っているため拡張カードを挿すことで好みの無線LANカードを使うことができるので柔軟性が高い。


PCカードで無線LANも利用可能。


XP7210の生産、サポートがすでに終了しているが、オークションや中古PCショップなどで入手が可能だ。一方の X200 は Lenovo のネットショップや各量販店で購入できる。入手は容易だが、XP7210と比べると希少価値が低いのが残念だ。

Amazonでも購入可能だ。

このように、コンパクトなボディと優れた性能を併せ持った XP7210 は、ビジネスシーンから日常生活まで幅広く活用できる。ミニノートの購入を検討しているユーザーは、この XP7210 を候補に挙げてみるとよいだろう。


(なお、マジレスはお控えいただけますようお願いいたします。)